Cafe Evil 9

ごくごく普通の何の変哲もない平凡でどこにでもあるようなブログです♪

Art Bears / Winter Songs

 1979年にリリースされたアート・ベアーズの第2作「ウインター・ソングズ」です。写真はUSオリジナル。
 アート・ベアーズは、ヘンリー・カウのクリス・カトラー(dr,etc.,noise)とフレッド・フリス(g,vln,key,xylophone)、スラップハッピーのダグマー・クラウゼ(vo)によって結成されたユニットで、第1作はヘンリー・カウのアルバムとして制作を始めたものの曲想が異なるため別名としたのだとか・・・。
 このウインター・ソングはカンタベリー系と呼ばれる一群の音楽を崇拝する人たちからは、代表的名作とされています。ところが、穏やかそうなジャケットの絵柄からはかけ離れた、堅気の人には絶対におススメできない想像を絶する狂気の音です^_^;

 音の重なり具合は実に薄く、・・・想像するに彼らは、詩をまず先に書いて、そこに即興的且つ鼻歌的に気味の悪いメロディーをつけて、装飾音的に楽器の音をさらに被せるといった曲の作り方をしているのではないかと思います。なので、曲によっては、声と楽器のバランスが、まるでお経のように聴こえるんですよ。
 さて、じゃぁ、どういう雰囲気の曲なのかというと、暗黒チェンバー・ロックのユニベル・ゼロやアール・ゾイに極めて近い感じです。一般に前衛音楽という言葉で一括りにされる音楽の一群の音符の配列を想像してください。youtubeで聴いてもらえれば一瞬で理解できるかもですが・・・。
 1979年というとUKが憂国の四士を発表した年の翌年なんですよね。2年後にはMTVが放送を開始しました。1983年にはシンディ・ローパーも登場。こうした時期のアルバムなんですよね~。
 1960年くらいのアルバムだったらまだ納得できるんですけどね(笑)。アングラなところには、まだこんなことやってた人たちもいたんだなぁと思うと、本当に世界は広いなぁと思います。