そうしたバンドの危機的状況の中で制作されたアルバムですが、プロデュースを行ったフィル・スペクターの手腕は流石で、楽曲の配置といい細部のアレンジといい、メンバーが気に入る気に入らないを通り越して、素晴らしい作品となっています。 ポール・マッカートニーはThe Long and Winding Roadにフィル・スペクターがオーケストラをオーバーダビングしたことが気に入らなかったようですね。何年か前にLet it be Nakedを発売されましたね。こちらがメンバーの意図(ポールの意図ってことですか?だって、ジョンとリンゴはフィル・スペクターが大好きだったのでは?)を反映した自然な録音だということで、ちょっとカルトなファンはこちらが本物だというようなことになっているようですが、個人的には、後出しものにはなんだか抵抗があります。Zepの狂熱IIもそうなのですが。やはりレット・イット・ビーはこの当初発売バージョンじゃないと。青盤に入っているヘンテコなギターソロのレット・イット・ビーも相当微妙!