Cafe Evil 9

ごくごく普通の何の変哲もない平凡でどこにでもあるようなブログです♪

Foreigner / Double Vision

 電車の中で、偶然、アルバムをスクロールしていてジャケットを見つけ、久々に、聴きました。すごく懐かしい音ですね。最近、ここまでシンプルでストレートな作りの音楽ってないなぁと。
 1970年代のアナログな作りの音楽と比べると、最近のチャートモノは、イントロもソロもなく、メロディーの起伏や展開も乏しく、なんだか、ソフトをいじってたら偶然に出来上がりそうなサビだけみたいな曲、さらに言えば、お経に近く、もはや楽曲と言えるのかも怪しいものが多いと思ってしまうのは、時代錯誤なんでしょうかね?
 さて、フォリナーは、1975年に、英国人3名、アメリカ人3名で結成したバンドです。メンバーに、元キング・クリムゾンイアン・マクドナルドが入っていたことから、ちょっとプログレ系の人たちなのかなぁと思ったりもしましたが、音は、実にストレートなハードロック。ヘヴィー、ポップで、しかも、不要な音を一切取り払ったようにシンプル且つ明快な演奏を聞かせてくれました。まぁ、カテゴリーとしては、ハード・プログレっていえばハード・プログレでしょうね。
 これは1978年にリリースされたダブル・ヴィジョンはその2ndアルバムです。ファースト・アルバムでは、まさに邦題がこのバンドの音を物語っているかのような「衝撃のファースト・タイム」、そして、「コールド・アズ・アイス」、「ダメージ・イズ・ダン」とヴォーカルのルー・グラムのパワーを見せつけるかのような強力なナンバーが揃っていました。
 この「ダブル・ヴィジョン」は、前作で音楽の骨格を提示してくれた彼らが、更に演奏とアレンジを緻密にして、ほんの少し装飾を加えて創り上げた完成形だといえると思います。

 当時、ラジオでヘビー・ローテーションだった「ブルー・モーニング」は、今でも、この曲名を目にするだけで、メランコリックでヘヴィーなイントロが耳の奥で木霊してくるほどに脳裏に焼きついています。
 冒頭の「ホット・ブラッデッド」からB面最後の「スペル・バインダー」まで、一気に聴いてしまう疾走感が何年経ってもたまりません。
 フォリナーは1981年の4や1984年のAgent ProvocateurでMTVを席巻しましたので、世代によって、どのアルバムが一番ってのが変わるかもしれませんが、やはり思い入れが一番濃いのはラジオで音楽を聴いていた時代のこのアルバムです!