どちらも、世間一般の常識ではプログレなどでは、ましてロックでは全くなく、由緒正しきジャズ・フュージョン(このアルバムが発売された当時はクロスオーバーと言われていましたね~)そのものなんですけどね。 1976年にリリースされたRTF極付のアルバム「浪漫の騎士」です。
RTFは、時期によりメンバーの入れ替わりがありますが、この時期はChick Corea(key),Stanley Clarke(b),Lenny White(dr),Al DiMeora(g)という最強の布陣で、一般に最高傑作と名高い逸品です。
中世序曲、女魔術師、浪漫の騎士、荘厳な舞踏、手品師、道化と暴君の決闘の6曲。こうして、曲目の邦題を画数の多い漢字で纏められると、なんとなくそそられますよね!
浪漫の騎士は、アドリブの割り当てが多い、所謂ジャズ ・フュージョンから、テーマだけではなくその後の展開部分も緻密に作曲されていて構築美を伴った音楽となっています。ジャズ色濃厚なゆる~いインプロビゼーションを排除して、その代わりにソリッドな鬩ぎ合うハイテンションの技巧バトルを見せてくれているという感じでしょうか。
ここのところ1976年にリリースされたアルバムを並べてみているのですが、数多い同時期のロックと比べてみると、信じられないくらい作曲も演奏の技巧も緻密で未来的な音だと思いませんか。