Cafe Evil 9

ごくごく普通の何の変哲もない平凡でどこにでもあるようなブログです♪

Bob Dylan / Desire

   ボブ・ディランの「欲望」です!
 ボブ・ディランをテレビで見たのは80年代のUSA for Africaの収録風景が初めてではなかったかと思います。その時の印象は唸ってるだけで歌っていない…というか、スティーヴィー・ワンダーがモノマネした通りになぞっていた感じでした。まぁ、なんだか、音程の起伏ではなく声の強弱だけで歌ってる人って感じでしたね。

 でも、何と、このアルバムのディランはちゃんとメロディーを歌っているのです。ボブ・ディランの声でメロディーがはっきりと聴こえてくる点が特徴のアルバムといえるかもしれません。
 冤罪で収監されたルービンカーターの物語を歌うハリケーンモザンビーク、コーヒーもう一杯、オー・シスター、ジョーイ、ブラックダイアモンド湾など・・・。コーヒーもう一杯は、スコーピオンズのイン・トランスにもよく似ている気がするのは私だけでしょうか。
 演奏面では、スカーレット・リベラのバイオリンが全面にフィーチャーされて、それぞれの曲想に応じて、いい効果を醸し出しています。

 ボブ・ディランは1962年にアルバム・デビューしていることもあり、非常に多くの作品を発表しています。このアルバムは通算17枚目だそうです。数あるディランの作品の中でも、初めて聴く人に一番とっつきやすいアルバムなんじゃないかと思います(何枚かしか聞いたことがないのに強弁!)。
 これまでに、聴いた中では、このアルバムのほか、ローリング・サンダー・レヴュー・ツアーの模様を収録した「激しい雨」が好みです。初期のもの、特に「時代は変わる」のようなアコギ1本というのも、それなりに渋いですが、ここは「ロックの歴史」を概観できることをテーマにしているつもりの似非音楽ページなので、そういう意味では、やはり8ビートがバシバシ伝わって来る「ハリケーン」が一番かなぁと。
 ボブ・ディランのライヴは90年ぐらいに横浜体育館で見たのが最初で最後でしたが、あれからもう25年ほどが経過。いまは、どんな感じなんでしょうね。
 なんと、ノーベル文学賞ですか。しばらく音信不通ってことだったので、無視して「王立アカデミーから愚かな風が吹いてくる」的な偏屈な歌でも歌うのかなぁと密かに期待してたんですが、感動して言葉を失っていたのだとか、、、なんだ賞は欲しいんだ。授賞式にはちゃんと遅れず出席して、式や晩餐等々の最後までちゃんといたのでしょうかね。