1976年は、ロック史を眺めてみたときに、マスターピースが数多くリリースされた年ではないか、と勝手に思っています。
イーグルスの極め付きのアルバム「ホテル・カリフォルニア」も1976年です。
イーグルスは、デビュー前、リンダ・ロンシュタットのバックバンドを務めていました。1972年にテイク・イット・イージーのヒットとともにアルバム・デビュー。爽やかなウエストコースト・サウンドの象徴になりました。
ホテル・カリフォルニアは、そんなイーグルスの5作目です。
当時のアメリカ社会に対する強いメッセージが込められた作品です。ドン・ヘンリーのインタビューで日本人には歌詞の真意は理解できないといったようなことを聴いた記憶があります。本質的にはそういった重い作品なんですね。
ところが、哀愁のあるサウンドが「日本人」のツボにハマり、メッセージ性とは無関係に爆発的なヒットとなりました。
このアルバムでは、ギターにジョー・ウォルシュが加わり、ロック色が格段に高まり、音楽の幅が格段に広まった感じがします。また、彼の志向の影響か、ホテル・カリフォルニアの後半のドン・フェルダーとの掛け合いのギター・ソロは完璧です!ギターキッズ的には、チョーキングの練習にぴったりの教科書的なソロです。昔かなり練習しましたので、まだ弾けるかも。
また、多分、このライブ映像を見た影響(刷り込み)だと思っているのですが、最近になってテレ・キャスターを一本ポチってしまいました。ジョー・ウォルシュのように弾けるといのですが・・・。
このアルバムよりも前のアルバムは、通しで聴くと、流石にカントリー色の濃さに古臭さが否めませんし、重音系が好きな耳ではちょっと引いてしまうようなモロにカントリーな曲も混ざっているのですが、このアルバムだけは、現在でも通しで聴くに十分過ぎるくらい耐えています。
そういえば、その昔、深夜番組「ロックFujiyama」に出てきたスレイヤーのケリー・キングも普段聞いてるっていうようなことを言ってましたね。番組で弾いてくれと言われて、俺はスレイヤーだと言って拒否っていましたが・・・。そう言う意味でも、一家に一枚的なアルバムではないかと。