前作までのオーケストラとの共演路線をやめ、イングリッシュ・ロック・アンサンブルを組んで1976年1月から3月にかけてフランスで録音されたアルバムです。 冒頭の組曲「転生」は、アーサー王の手法を上手い具合にロックバンドの中で消化して古典の合唱団をロックに自然に融合させた面白い曲です。当時やりたかったことの完成形ではないかと思います。
とはいえ、いつも、このアルバムやELPの#9やフォーカス3を聴いて思うのですが、LP時代の産物なんだから、もうちょっと上手くアレンジして無駄な部分をシェイプ出来なかったものかなぁと。20分くらいにまとめてくれれば、より聞きやすくなるし、広く受け入れられたかもしれないのに、と思うのですがどうでしょう?
さて、このアルバムのジャケットはこれまでの凝りにこったブックレット付きの見開きでなく、一枚ものでした。
しかしながら、見事に遊びが入っています。3枚目の写真は歌詞カードなのですが、その右下隅に怪しげな組み立て図が入っています。付属の銀紙を筒状に丸めてセロテープで固定し、それをジャケットの中央部の丸いところに立て、当該筒を目と目の間においてリック・ウエイクマンの顔を見ると、表裏ともにヘシャゲて描かれているリックウエイクマンの顔が、普通に見える...という仕掛けなのです。
...くっだらねぇ~、よくこんなこと考えますよね~(笑)。