Cafe Evil 9

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Max Roach and Crifford Brown / In Concert !

 クリフォード・ブラウンは1930年に生まれた今や伝説的なトランペット奏者です。
 1949年にディジー・ガレスピーの楽団で演奏して実力を認められたことをきっかけに活動を始めましたが、1956年、25歳のときに自動車事故で亡くなってしまいましたので、実質的な活動期間は6、7年ということになります。彼が、亡くなる直前まで属していたのが、このクリフォード・ブラウンマックス・ローチクインテットです。



 このアルバムを聴くきっかけとなったのは、講談社文庫の「ジャズ喫茶マスター、こだわりの名盤」でした(この本は今でもバイブルです。)。そして、このLPのジャケットの裏側に、クリフォード・ブラウンの鬼才ぶり、マックス・ローチとの抜群のコンビネーションについて熱っぽく語るジーン・ノーマン氏のライナー(油井正一氏翻訳)が掲載されていまして、このアルバムを聴くテンションをマックスに盛り上げてくれました。

 このクインテットの演奏はとにかく、素晴らしく緊張感に溢れる演奏です。特に、3曲目のI Get A Kick Out Of You 、邦題「君にこそ心ときめく」では、速いパッセージを縦横無尽に吹きまくるクリフォード・ブラウンを手数の多いスティック・ワークで迎え撃つマックス・ローチという構図で、両者の異種格闘技バトル的な演奏が聴けます。途中、ドラムスのソロの背景等には観客の歓声がそのまま収録されていて、臨場感いっぱいです。1954年という時代を感じさせない明らかに圧倒的なパワーが伝わって来ます。