Cafe Evil 9

ごくごく普通の何の変哲もない平凡でどこにでもあるようなブログです♪

Scorpions / In Trance

 1975年にリリースされたスコーピオンズの3作目In Trance、邦題「復讐の蠍団」です。収録曲は、1.Dark Lady,2.In Trance,3.Life´s Like A River,4.Top Of The Bill,5.Living & Dying,6.Robot Man,7.Evening Wind,8.Sun In My Hand,9.Longing For Fire,10.Night Lightsの10曲。メンバーは、Klaus Meine (Vocals)、Rudolf Schenker (Guitars)、Uli Jon Roth (Guitars)、Rudy Lenners (Drums)、Francis Buchholz (Bass)です。

 このアルバム以降、スコーピオンズは、生ギターやらジャズっぽさやら前衛的な部分を完全に廃し、完璧に構築されたハードロック・スタイルのバンドとなりました。 割と試行錯誤しつつ様々な演奏スタイルを詰め込んでいた前2作と比較してみると、臭いまでに歌い上げるクラウス・マイネのボーカルを中心に据えて、非常にシンプルなベースとドラムス、見事に役割分担されたリズム・ギターとリード・ギター、時折ツイン・リードという型に自らハマったという感じです。

 そして、このアルバムの最大の特徴は、イン・トランス、人生は川の如し、生と死という3大ど演歌ハードロックが収められているA面です。ツインバスもタッピングも出てこない爺メタは、もみ手しながら安心して聴けるのですごく気持ちいいです。個人的なこのアルバムのツボは、オキマリのイン・トランスのアカペラ・コーラス、そしてウリさんのギターが小気味いい炎を求めてです。

 出来れば、クラウス・マイネさんには、和服をビシッと着て5人斬りの殺陣を演じてもらって、ビシッと大見得を切ったところで、玉置宏さんの司会が入り、イン・トランスのイントロが始まる・・・くらいのステージをやっていただきたかったかなぁと。今聴くと、流石に古臭さ漂いまくりの音楽ですが、考えてみれば、当時はエアロスミスやキッスだって、装飾を一切施さない、こうした、シンプルを極めた骨格だけの音楽で勝負してたんですよね。素人バンドでこういう曲をやろうと思うと意外と粗が目立って上手くいかなかったりしますから、そういう意味では、プロフェッショナルな音なのかなぁと・・・。