トリップはイタリアのバンドであり、Time of changeはトリデント・レーベルに吹き込まれた彼らの最終作となった４ｔｈアルバムです。リリースは1974年。
トリップは、当初、ギター、キーボード、ベース、ドラムスの４人編成でスタートしましたが、後にアルティ・エ・メスティエリを結成するフリオ・キリコ(dr)が参加した３ｒｄアルバム以降、キーボード・トリオとなています。
アルバムTime of changeは、彼らの最高傑作とされているだけあり、相当に濃い内容です。収録曲は、まず２０分を超えるラプソディア、そして小曲４曲という構成です。演奏は、プログレッシヴ・ロック的変拍子を多様し、ジャズ的なリズムのアプローチも織り交ぜる一方、メロディーラインでは、古典音楽への傾倒を濃く感じさせるスタイルです。ピアノもなかなかリリカルであり、演奏の水準は相当ハイレベルです。
そんな中で、一押しは、１曲だけ毛色が異なる「コーラル」です。荘厳なパイプオルガンの歌曲。テクニカルな面が強調されて語り継がれているトリップですが、寒空の下で聞くと背筋が凛としそうなピリッとした曲です。
それから、関係ない話。このジャケットなのですが、見るたびにRTFの第七銀河の讃歌を思い出すのは私だけかなぁ･･･。両方とも、イマイチこの上ないデザイン^_^;
