スティクスは、パノッゾ兄弟が1963年にシカゴで結成したバンドが母体となり、1964年にデニス・デ・ヤング、1968年にジョン・クルレウスキー、1970年にジェイムズ・ヤングを加えてスティクスと改名したのがバンドの誕生経緯だということです。スティクスとはギリシャ神話に登場する「黄泉の国の川」の意味です。
<Side A/B をAct1、Act2とする凝りよう!>
「パラダイス・シアター」は、アルバムチャートで全米1位となり、さらに、収録曲の一つベスト・オブ・タイムがシングル・ヒットしました。当時は、MTVブームの真っ只中でしたから覚えている方も多いんじゃないでしょうか。
スティクスは我が国ではカンサスやボストンなどと並びアメリカン・ハード・プログレの旗手のように扱われることが多いのですが実は、特に、5枚目以降、かなりポップなハード・ロックで、個々の曲の一部やアルバム全体のコンセプト的な風味としてぷろぐれ臭が感じられるものがあるといった程度かなぁと思います。。
さて、パラダイスシアターは、シカゴの封切り館パラダイス・シアターの誕生(A.D.1928)から廃館(A.D.1958)までの30年間を綴った一代コンセプトアルバムです。
縦開きのジャケットの表が華やかな頃のパラダイス・シアター、裏面が閉館後寂れてしまったパラダイス・シアター、内側にメンバーの写真と歌詞が印刷されています。また、手元のUS盤LPでは、Side Bのレコードの溝のところに、透かし彫りのような感じで、STYXの文字と絵が浮かび上がるような凝った装丁となっています。