Cafe Evil 9

ごくごく普通の何の変哲もない平凡でどこにでもあるようなブログです♪

Rod Stewart / Atlantic Crossing

 英国ロック界の超大物ロッド・ステュワートです。ジェフ・ベック・グループとフェイセズを経てソロで活躍したボーカリストです。活動期間が長くヒット作もたくさんなのでどれにしようか迷ったのですが、数年前に紙ジャケが発売された際に買ったのが、このアトランティック・クロッシングと1970年のガソリン・アレイ、1978年のスーパースターはブロンドがお好きの3枚でした。

 セイリングかアイム・セクシーかということで、いまさらディスコも微妙かなぁと前者にしました。結局、このアルバムが最もよく聴いたアルバムでした。LPでは、サイド1がファストサイド、サイド2がスローサイドと名づけられていて、それぞれ、テンポのいい曲とバラードとをサイドで2分しています。今にして思えば、LP時代ならではの構成ですね。

 私は圧倒的にファストサイド派でした。最も好きな曲は冒頭の「スリータイム・ルーザー」です。初めて聴いたときには、かすれた声にちょっと違和感があって、この人上手いんだかどうなんだかみたいにちょっと戸惑いましたが、ちょっとフラットぎみの音域から声を絞り出して譜面の音程に達する・・・みたいな声の揺れ具合がロックに見事にハマってるというか・・・イエスのジョン・アンダーソンなんかもそうですが、ブリティッシュ系のヴォーカル特有の声質、歌い方だったんですね。

 軽く薄~い、ナチュラルなバンドの演奏にピタッとハマって、独特な世界を創り出しています。終曲の「セイリング」は流石に名曲。ロッド・スチュワートがワーナーに移籍して第一弾のアルバムであったということもあるのでしょうか、煌びやかなイラストのダブルジャケットもいい雰囲気です。そしてこのジャケの作者が、ピーター・ロイドさんです。カンサスの暗黒への曳航、スターキャッスルの神秘の妖精のイラストもこの方でした。このアルバムの色使いはど派手ですが、弾ける光の粒の描き方が共通してますね。