Cafe Evil 9

ごくごく普通の何の変哲もない平凡でどこにでもあるようなブログです♪

Moody Blues / Every Good Boy Deserves Favour

 今日は悪態をつく日・・・ではないのですが・・・
 1971年リリースのムーディー・ブルースのEvery good boy deserves favour。邦題「童夢」です。ムーディー・ブルースは、プログレですよって紹介されますが、実は、長年、何度となく、思い出したように繰り返し聞いているものの、よく理解できていないバンドの一つなんです。個人的には、素人にはとても演奏できないような超絶技巧もの、RTFのロマンの騎士とまではいかなくても、そこそこ小手先技も見せてくれるような演奏が好きなので、そういう意味でもイエスとかはよく分るんですけどね~。

 これに対して、ムーディーブルースの場合、初期のELO同様、ちょっとオーケストラを混ぜてみました的なところと、メロトロンを使ってみました的なところは分るのですが、じゃ、そのどこがプログレ的なのかが、皆目不明なんです。個人的には、どう聴いても、喩えるならビートルズよりも毒がなくって、ポール・アンカとか聴くような人たちや、グラミーのメタル部門でジェスロ・タルをウイナーにしちゃうような人たちが聴く音楽なのではないかというのが正直なところなんです。AORですね。

 彼らは非常にメジャーで、且つ、それなりにファン層の基盤もしっかりしていますから、プログレだといわれると余計気にかかるんですよね。じゃ、次にこうした音楽がロックかというとさらに迷いがあります。ロックという言葉からは反骨精神みたいなものがにじみ出ていると思うのですよ。PILまでいかなくとも、AC/DCとかサバスとかZeppelinとかを想像してしまうので、狭義に定義するとこれがロックかねぇという気もしないでもないんですよ。音のエッジが立っていないという点が極め付けです。なんだか聖歌隊とかやっていそうな優等生が「ロック作ってみましたよく出来たでしょ。」みたいなノリで歌ってるように聴こえてしまうんですよ。それにもかかわらず、youtubeでみると、かなりむさ苦しい格好をして演奏していたりするのでギャップがありすぎてさらに吃驚したりして。

 ロック革命なんてありえないと歌うセヴンス・ソジャーンなんかナンセンス極まりなくって、お前らロックじゃないじゃんって斜に構えて聴いてしまうんですよね。セヴンス・ソジャーンは、実は、初めて買ったムーディーズのアルバムで、最初は、AB面舐めるように聴いたものなのですが。なんとかこの静的な空間に浸れないものかと真剣に鑑賞してみたりして。しかし、終曲のロックン・ロール・チックな音楽が始まるとダーク・ダックスかとか突っ込んじゃったりして、そんな感じに聞こえます。・・・ファンの人ゴメンナサイ!海より深く反省!(>死語by沖田総司さん)

 ・・・でもね、ムーディー・ブルースに限って言えば同じような感想の人たちって、世の中にそれなりに一杯いるんじゃないかと思うんですよね。なので、敢えて暴言をグダグダと書いてみました。もし、どこがどういいのか、どういうふうに聞くとハマれるのか簡潔に教えてくださる方がいらっしゃればご教示方よろしくお願い致します。ホントにわからないもので・・・。

 ・・・と、縷々悪態をついた挙句、そんな彼らの曲の中で、唯一、気になるのが、このアルバムの1,2曲目でした。ProcessionとStory in your eyes。プロセッションはそんな彼らの音楽の中にあって、唯一かも知れないと思えるほど毒な雰囲気の曲です。

 前後のアルバムと聴き比べてみても耳を疑うほどの神秘的な導入部です。ジャケットの絵のインナーの行列と表ジャケの錬金術師の爺さんのところの行列がプロセッションなんでしょうか。この意味深げで気味の悪い童夢のジャケットを眺めながらプロセッションを聞いた後で登場するStory in your eyesは、単体で聴くと実に普通の優等生的な歌詞の曲なのですが、妙に神秘的に美しく響きます"^_^"