Cafe Evil 9

ごくごく普通の何の変哲もない平凡でどこにでもあるようなブログです♪

The Beyond / Crawl

 このバンド覚えてますか?・・・シリーズ的なノリですがビヨンドです!
 ビヨンドは1988年にイギリスで結成されたプログレッシヴ・メタル・バンドです。この音をプログレッシヴ・メタルと括れるかも微妙ですが。1995年以降はゴリラと改名。1998年に解散、2012年、2018年に再結成ですかね、一時的に活動してイラ模様です。

 このアルバムは1991年にEMI / Harvestからリリースされたザ・ビヨンドのファーストアルバムです。彼らはEPは何枚か発表しているものの、アルバムはこれと1993年のChasmのみでした。

 このアルバムを買ったきっかけは、バーンのレビューだったと思います。鮮烈な青のジャケット写真、よく見るとその中に蠢くシュモクザメの群れに、滅茶苦茶興味をそそられました。

 何とも不思議な音です。プログレッシヴ・メタルと言い切るには何ともオルタナティヴで。このバンドの音の中で最も耳に付くのが、硬質のドラムでしょう。奥行きはあるんだけど、ズシーンとはまったくこないで、むしろ、高音部でパカパカなってる感じ。この音が、最初に聞いたときには何とも気持ち悪かったのですが、何回か回してみると、もうこの音質でなくてはならない音に聴こえてきたので不思議です。

 次に来るのが、歪んだギターの音質です。これもまた、メタリックではあるものの実に乾いていて、聴けば聞くほどに、耳に自然になじんでくる感じです。奥歯にむずむずっと来るいい感じの歪みです(^^)

 邦盤の帯のコピーは「1970年代のバンドが持っていた"静寂”と”暴力的動性”の鮮烈な対比を想起させるザ・ビヨンド。ロックとジャズの融合から生まれたプログレッシヴを’90年代の狂的スピードで表現する魔術師たち!!」なんとなくわかるような分らないような・・・ってとこでしょうか。でも、なかなかこの深い音を伝えようとフレーズを搾り出している感がイケてると思います。

 曲は3,4分台のものが主で、全13曲(うちボートラ2)です。それぞれ短い曲ばかりですが、その中に、いろいろなアイデアが詰め込まれています。それが、一瞬ジャジーなフレイヴァーであったりもしますが、曲全体として、メタルのはずなのに、どこかしらから、仄かにプログレ臭が香ってくるところが、このバンドの特徴かなぁと、、、。