Cafe Evil 9

ごくごく普通の何の変哲もない平凡でどこにでもあるようなブログです♪

Quiet Sun / Mainstream

 クワイエット・サンは、1970年に結成されたジャズロック・グループです。当時は1枚もレコーディングすることなく、1972年には、各メンバーがバラバラに別のバンドに加入し自然消滅しました。ギターのフィル・マンザネラはロキシー・ミュージック、ベースのビル・マコーミックはマッチング・モール、ドラムのチャールズ・ヘイワードはジス・ヒートへ、というわけで、所謂カンタベリー人脈のバンドです。

 その後1975年にフィル・マンザネラがソロアルバムを録音する際に、過去のメンバーを集め、さらに、ロキシーに参加していたブライアン・イーノらをゲストに迎えて、1970年当時に演っていた曲をレコーディングしたのがこのアルバムです。・・・ということで、クワイエット・サンの唯一作になります。

収録曲は、Side 1 - 1.Sol Caliente(8:02) 2.Trumpets With Motherhood(1:30) 3.Bargain Classics(5:37) 4.R.F.D.(3:09) // Side 2 - 1.Mummy Was An Asteroid, Daddy Was A Small Non-Stick Kitchen Utensil(6:09) 2.Trot(5:00) 3.Rongwrong(9:39)。メンバーは、Charles Hayward(dr,per,key,vo) Dave Jarrett(p,organ,synth) Phil Manzanera(g,p) Bill MacCormick(b,vo) // Guest : Brian Eno(synth) Ian MacCormick(vo)

 写真は、そのUK初盤。アイランド・レーベル傘下のHELPの19番です。(ちなみにHELPの1番はELP展覧会の絵!)
 最近のCDでは、このレコードうち袋みたいに、太陽(?)だけの丸ジャケットのものがあるようです。周りの景色が何も描かれていないジャケットって、なんでそんなことになってしまったんでしょうね?

 音は、クールで手数の多い所謂カンタベリーの系の音です。ジャズ・ロックというか、フュージョン寄りのロックっていう感じでしょうか。録音に使ったスタジオは、カンタベリーではなくってロンドンのアイランド・スタジオなんですけどね。

 フィル・マンザネラのギターは、意外とハードだったりしますし、オルガンもちょっと歪んだ音を使っていたりしまして、カンタベリーの音の中では微妙に重たいところも特徴かなぁと思います。

 全曲、それぞれの表情があって聴かせどころいっぱいなのですが、やはり、この哀愁漂う最後の曲が極め付けかなぁと・・・。Rongwrong・・・ピアノ、ベース、オルガンと各楽器の音色も際立ってます。

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