フォーカスは1970年代に欧米のメジャー・シーンで活動をしていた稀なオランダのロック・グループです。「At The Rainbow」は、1973年5月5日のライヴ録音。リリースは1973年10月。メンバーはThijs Van Leer(vo,organ,flute) Jan Akkerman(g) Bert Ruiter(b,vo) Pierre Van Der Linden(dr)の4人。
フォーカスは、1972年の
レディング・フェスティバル に出演した後の約3年間が全盛期でした。このアルバムが出た73年には、メロディーメーカー誌の
リーダーズ ・ポールでグループ部門第2位を記録しています。当時の人気の高さが窺えますよね。これは、丁度その時期にレインボウ・シアターで行われたライヴです。これだけでも質の高さが窺えるのではないかと思います。
また、選曲の面では、フォーカスがこのアルバムよりも前にリリースした3枚のスタジオ盤から、オイシイ部分を厳選した内容となっています。彼らは楽器の生の響きを大切にした曲作りをしているバンドです。音圧ではなく、自然な楽曲の中で個々のソロの美しさを聴かせるタイプということですね。このライヴでも、そうした演奏の質感は、スタジオ録音と変わることなく、自然に伝わってきます。
3つ折りの変形ジャケットもいいですよね~。なんだか、ジャケットがこういう形をしているっていうだけで、嬉しくなってきませんか?…病気でしょうか?装丁まで含めて力の入れようが伝わってきて、中身の音楽もすごくいいものなんだろうなぁという期待感が膨らむってモノですよね~。ず~っと聴き続けているのはA面なのですが、B面の悪魔の呪文とその中でメンバー紹介をするくだりもツボです!
さて、聴いているところを人に聞かれるとヤバイ音楽っていうのがいくつかあると思うんですよね。洋楽の場合は、それなりに長年聴いてきた人にそれを聴いているところをみられたくないみたいなもの。たとえば、
ストロベリー・スウィッチブレイド はアリだけど、オ
リビア ・
ニュートン ジョンのフィジカルはNGみたいな、そんなノリです。
この前、某所のエレベーターの中で、40代後半くらいのおぢさんが、イヤホンからシャカシャカ大音量で
ボンジョビ の
リヴィン ・オン・ア・プレイヤーを聞いていまして、音漏れが甚大だったのですが、おぢさんは全く周りを気にしていなくって、思わず苦笑してしまいました。フォーカスの悪魔の呪文の音漏れはそれとは違う意味で相当ヤバイかも^_^;
ということで、悪魔の呪文をどうぞ。
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