Cafe Evil 9

ごくごく普通の何の変哲もない平凡でどこにでもあるようなブログです♪

Island / Pictures

 最近はいらないものまで持ち帰ってしまうことが多いので、できる限りレコ堀に出かけず、暇なときは在庫盤を聴くように心がけています。無闇に深く聴かないものが増えていく傾向にあったので、ちょっと改心。

 聴き返してみて、音でもジャケットでも何かしらちょっと面白いと思ったら、ひとことメモをしていこうかなぁと、まぁ、そういうノリです。ちょっと前に、レコ堀り仲間とのオフ会で話していたところ、在庫が1000枚を超えると、中身がどんなものだったか忘れてしまったりすることもあるので、ブログ等で晒さないまでも、備忘録的なレビューを書きだめている人までいるようで。歳には勝てないなぁと。まぁ、そんなわけで、こうしてペ~ジを更新していくのは9割方、自分自身のための鑑賞日記であったりするわけですが、一応形式を整えてアップしておけば、ヤング・パ〜ソンズ・ガイド的に使われる可能性もあるかなぁと・・・。

 今聴いてる音は、スイスのアイランド唯一のアルバム「ピクチャーズ」です。vo、dr、key、sax/fluという変則的な編成。ベースのパートはキーボードがペダルで出しています。

 収録曲は、Side 1 - 1.Introduction (1:28) 2.Zero (6:12) 3.Pictures (16:58) // Side 2 - 1.Herold And King / Dloreh (12:13) 2.Here And Now (12:20) の4曲。CD化された際に、ボートラで、 Empty Bottles (23:35)が追加されています。メンバーは、Benjamin Jäger(vo,per) Güge Jürg Meier(dr,per) Peter Scherer(key,pedal-bass,voices) René Fisch(sax,flute,clarinet,triangle,voices)。リリースは1977年。ジャケットは、見ての通りですが、何と、H.R. Gigerです。

 ユニヴェル・ゼロやア・トリガリング・ミスなどのようなチェンバー風味の音です。ミスティシズム系のかなり危険な雰囲気の音です。偏執的に構築された緩みのないシンフォニック・ロックなので、かなり聴き応えがあります。BGMには全く向いていませんが、真剣に鑑賞する気になれば、なかなか楽しく聴ける音ではないかと思います。

 それに、ユニヴェル・ゼロなんかに比べると随分と明るい(笑)ですからね~。ボーカルも入っていますし。リズムは、きちんとドラムが刻んでいますし、オーボエも入っていませんしね。

 8ビートを規則的に刻んでいたりする部分も探せば見つかりますから、そうした一連のヘンテコなモノの中ではかなり聴きやすい部類に入るのではないかと思います。

 バンドにバンドの体を成しているというのも変ですが、ユニベルゼロであればスピンオフしたプレザンが所謂ロックバンドの形式で演奏しているのと同じくこのアイランドも一応そうした構成になっているということは特徴かと思います。

 このアルバムは、当初は、自主制作版だったと聴きますが、にもかかわらず、H.R.ギーガー(R.I.P.)描き下ろしのジャケットというのはコネクションがあったんでしょうかね。このジャケットを眺めていると、エイリアンの口の中からさらにギザギザした歯の口が伸びてきそうで恐いですね~。このギーガーの恐すぎる絵がまさにこのアイランドの実に無機的な音にハマっているところがまた恐い・・・そういうアルバムです(^^)