Cafe Evil 9

ごくごく普通の何の変哲もない平凡でどこにでもあるようなブログです♪

Indian Summer

 このページのコンセプトは、買い溜めた音源をちゃんと聴こう・・・です。

 大人買いをしまくっていますと一度聞いただけで棚の中みたいな在庫が溜まっていったりするものですから、勿体無いなぁと。聞きながら一言感想などをまとめてUPするのは自分のためなのですが、ひょっとしたら誰かの参考にもなるのではという感じですね。なので、休日には、掲載数が多くなったりします。#nowplayingなどといいながらも聞いたものを全部載せてるわけでもないんですけどね。

 

 さて、1971年リリース。インディアン・サマーのセルフタイトルのアルバムです。デビュー時、ヴァーティゴのオーディションにブラックサバスが受かり、このインディアンサマーが落とされたのだそうです。まぁ、そういうバンドです。

 

 以前は、AKARMAの紙ジャケ盤に数行の日本語解説と帯をつけた極悪盤を持っていたのですが、ごくごく最近、USのカットアウトではありますがネオン・レーベル盤を入手できました。リリース当時はRCAから国内発売もされていたそうです。当時の邦題は黒い太陽。B面1曲目の曲名をアルバム名にしていたようですね。

 このアルバムのオリジナルUK盤は、実はお店で何度か、比較的安価で買える機会があったのですが、全部スルーしてしまいまして、その時に買っときゃよかったのですが、まぁ、縁がなかったなぁと思うばかりです。中古LPは出会った時が決断の時ですね。

 

 バンドカラーは黎明期のハードロックというかニューロックというかこの時代特有のブリティッシュ・ロックです。冒頭、神は犬である・・・という曲があるのですが、そこで聴けるシャウトが個人的にはこのアルバムのツボですね。後のイアン・ギランを彷彿とさせます!

 

 そして、6曲目From the Film of the Same Nameのインスト・バトル、特にオルガンと絡みつつ始まるジャズ的なアプローチのギターソロは圧巻です。サバスのライヴ・アット・ラストの悪魔の世界の中でトニーアイオミが同様のソロを弾きますが、それをさらに滑らかに拡大した感じ。

 

 このアルバムの特徴は、キャッチーなメロディで出来ているものの、なぜかなかなか耳に残りにくいところです。そういうのをキャッチーじゃないというのかもしれませんが。でも、ちょい聞きいい感じなんですよね。その変わりにピリッと玄人っぽい今どきのガキは聴かないだろう系の生バンドらしい音が詰まっているところが良いですね。

 

 この手の音楽は、時々無性に聴きたくなったり、どれもこれも全部一緒じゃんと思って聴く気が失せたりということを周期的に繰り返しています。でも、考えてみれば、周期的に聴いているんだから、いい音楽に決まってるんですよね。

 全く脈絡はないのですが、個人的な思い入れというか思い出を・・・。何年か(何十年か?)前に、何かの番組で筒井康孝氏が夏目漱石を熱く語っていました。チラ見した程度だったんですが、坊ちゃんが赤シャツをボコボコにするシーンが無茶苦茶面白いから読んでみろみたいな内容だったと思います。それが妙に頭に残り、iPhoneのアプリで読み耽りました。文体は明治とは思えないくらいハードボイルドでテンポがよくて筒井康孝氏のドタバタの描写の原点や最近ハマった万城目学氏の鹿男あをによしの原点もここであったかというような発見をしたりなど相当に得した気分になりました。先日、また久しぶりに通勤電車の中で漱石を読みながら、最初は、AsiaのAlphaを聴いていたのですが、2曲目以降ムード歌謡にしか聴こえず、次にCamelのMoon Madnessを聴いてみたらクリスピー・クリーム・ドーナッツのように甘ったるくって・・・ということで、もっと硬派な音が聴きたいと思ってこれに替えたらピタッとハマったというわけです。 夏目漱石のBGMにインディアン・サマー。なかなかピリッとしてます!ハードボイルドな音!意味不明。