Cafe Evil 9

ごくごく普通の何の変哲もない平凡でどこにでもあるようなブログです♪

Atoll / L'Araignée-Mal

 アトールは1972年に結成されたフランスのバンドです。1979年にロックパズル(第5作)をリリースした後一度解散、その後再結成、解散を繰り返す中、1989年と2015年に来日しライヴを行なっています。最近のことは知らないのですが、1989年のライヴはCDになっていまして、結成時の代表曲を若干メタリックなタッチで演奏しています。

 

 このアルバムは1975年にリリースされた彼らの2ndアルバム。邦題は「夢魔」です。全編フランス語なので、手元のユーロ・ロック・コレクション盤に付された曲の邦題を書きますね。Side 1 - 1.悪魔払いのフォトグラファー、2.カゾットNo.1、3.恍惚の盗人、Side 2 夢魔です。キング・レコードのユーロコレクション・パート2で発売されたときのキャッチフレーズは、「この1枚を聴かずしてユーロピアン・ロックは語れない!」でした。大仰ですね!

 実は、このライナーを見ると、アトールが日本で紹介されたのは、フランスのプログレ系のバンドの中でもそれほど早くなかったようです。タイフォンモナリザ、エルドンあたりの方が早かったのだとか。

 

 アトールはボーカルがフランス語でやや線が細いタイプなので、これに免疫があるかどうかで好き嫌いは大きく分かれるところだと思われます。なかなか技巧的で英国のバンドに近い大変技巧的に優れた演奏をするグループです。シンフォニックな楽曲あり、ジャズロックありといったところ。曲も比較的分かりやすいですからね~。CDであれば、カゾットのライブ・バージョンがボートラとして収録されています。それを聞くと再現力の素晴らしさにちょっと驚きでした。

 

 アトールの代表作はこのアルバム「夢魔」と大曲トンネルを含む「3rd」であるといわれています。ジャケットの絵の緻密さと、大曲夢魔が21分超えなところに敬意を表して、最初はこちらを押してみました!