The Greatest Show on Earthでググると1952年の映画がヒットしますのでバンド名の元はこれなんでしょうか。The Greatest Show on Earthは1968年に結成されたバンドで、1970年という年代を絵に描いたようなブリティッシュロックです。
かなり長い間、ホライズンズのザ・グレイテスト・ショウ・オン・アースかと思ってたら、バンド名はザ・グレイテスト・ショウ・オン・アースの方なのだということに、紙ジャケ化された2001年に初めて気付きました。
ザ・グレイテスト・ショウ・オン・アースは、ハーヴェスト・レーベルから2枚のアルバムを発表して解散した短命のバンドです。ジャズ・ロック風あり、ビートルズ風シンフォありという感じです。ミッシェルとアイ・ミー・マインを足してシンフォ化した感じのDay of the Ladyなんか、かなり面白い曲です。ポールとジョンを足して割ったような声質の割と穏やかなヴォーカルラインを骨格として、ハープシコードなどを用いてクラシカルに盛り上げますからね。
8人編成という大所帯で、ギター、ベース、ヴォーカル、ドラムス、キーボードに管楽器が3名入っています。なので、ブラス・セクションを生かしたファンキーなキメも多用しています。
収録曲には、5分弱の曲が多い中、唯一、タイトル曲は約14分に及びます。ドラムスのソロ・パートを含むインストルメンタル大作です。演奏はなかなかハイレベルです。
プログレ黎明期には、このバンドのように楽曲の内容もさることながら、ピリッとしたセンスのあるジャケットが目立ちますよね。しかも、この手のモノが紙ジャケでリリースされると、お財布の紐がゆるむゆるむ。全く困ったものです。
この、キーフっぽいカラーのヒプノシスのジャケットは特徴がありますよね。ちょっと不気味な目の中に魚眼レンズで撮影したメンバーの写真が入っています。左目には、広場に立っているメンバーの後姿。
今聞くなら、録音の古めかしさを逆手にとって、50年代あたりのジャズを聴くような気分で鑑賞すればちょとお洒落に聴こえますよ。