イエス第4作「こわれもの」です。
初めて聞いたプログレはラジオから流れてきたピンク・フロイドでしたが、初めて買ったレコードはこれでした。
その昔、FMレコパルを出していた小学館が、The Musicという月刊誌を発刊しました。その昭和52年5月号の付録にPop Musician Best 100という北中正和氏が書いた小冊子がついていました。それをパラパラと眺めているうちに、天から啓示が降りてきたかのように、子供心にビビッときたレコードがありました。それがこれだったわけです。
vinyl addictのはじまりでした。
こわれものは、そうした、記念碑的なアルバムです。
キーボードのトニー・ケイが抜けリック・ウエイクマンが加入してこのアルバムは録音されました。ジョン・アンダーソンがヴァニラ・ファッジに触発されて作り上げたオルガンサウンドから、その核が抜けてしまいましたが、その代わりに新たに加わった核は、例えばCPUに置き換えるなら世代が3世代ぐらい先なのではないかと思えるくらい強力でした。
直前のギタリストの交代、ピーター・バンクスからスティーヴ・ハウも同様で、この2名の交代で、イエスのサウンドは、1年に満たない間に完全に異質なレベルに進化を遂げました。
写真は、病が昂じて手に入れてしまったUK初盤です。
イエスの音楽とロジャー・ディーンのイラストのコラボが始まった歴史的作品です。
内ジャケには、ブックレットが貼り付けられています。紙質はつるつるで少し光沢があります。邦盤では、ブックレットは貼り付けられていません。紙質も光沢なしのザラザラ。見開きの左側には歌詞が記載されています。右側は、曲目や、メンバー等のクレジット。
こちらは、邦盤のブックレットを開いて撮った写真です。
初盤の背表紙。「ATLANTIC DELUXE 2401 019」
MADE IN ENGLANDの紙袋。マトリックスは、A//1 B//1です。
さて、音の方です。やはり、最も最初に世に出され音ということで、格別のものです。このアルバムのように、プログレを語る上で外せない歴史的名盤ということになると、その重みすら感じられます。コレクター冥利に尽きるってとこでしょうかね。まぁ、全部、思い込みなんですけどね。つまり、音の良し悪しとは別の次元で楽しむものっていう言い方が適切かもしれません。
さらに言えば、音なんて、音源ももちろんですが、機器によるところが大きいですからね。1番音が変わるのはスピーカー、次は、アンプとアナログの場合はカートリッジでしょうか。我が家のオーディオ環境は、JBL 4312G、LUXMAN L-305、DENON DP-500M、CHUDENカートリッジ(楕円)です。ハイエンドではないですが、そこそこの音は出せているのではないかと・・・。