Cafe Evil 9

ごくごく普通の何の変哲もない平凡でどこにでもあるようなブログです♪

Greenslade

 

 グリ-ンスレイドは元コラシアムのデイヴ・グリーンスレイド(key)が1972年に作ったバンドです。このアルバムは、彼らのファーストアルバム。メンバーを見るとトニー・リーヴス(b)が元コラシアム、アンドリュー・マカラク(dr)はクリムゾンとキングダム・カム等を経ての参加ということで「ややスーパー・グループ」といったところです。

 

 デイヴ・ローソン(key)を加えたギターレスのダブル・キーボードという編成が特徴です。ドラムスは、70年代前後のブリティッシュ・ロックに見られた手数が多いタイプでなかなか聴かせます。一方、期待が先行してしまうダブル・キーボードについてみると、よくいえばアンサンブル重視型なのですが、やはりソロワークの面白みに欠ける点は否めません。2人もいるのにね~。めっちゃ惜しいと思いませんか?信じられなく緩~いタイプです。

 

 ダブルキーボードと聴くと、自ずと先入観から、技工派に違いないと思ってしまうのですが、バンドの音の全体像は、いわゆるシンフォニック・ロックではあるものの、鬩ぎ合うソロ満載のテクニカルなタイプとは程遠く、思いっきりシンフォでもなく、往年のブリティッシュロックにそこはかとなくクラシック風味のフレーズを混ぜている程度という印象です。

 

 1曲目のオルガンによる典型的なロックンロールのフレーズはめっちゃ普通過ぎて逆にかなり耳に残りました。このように、彼らの音楽は見事なまでにB級です。

 

 一方、何といっても、このアルバムの魅力は、そうした音楽よりも(というのはバンドに大変失礼ではありますが)、ロジャー・ディーンの神秘的・魔術的なジャケット・アートに尽きるのではないかと思います。

 

 グリーンで統一された世界観。眺めているだけでめっちゃ幸せになれます。紙ジャケが出たからか、最近、庶民的な価格でUKオリジナル盤が入手できるようになりました。やはり、ジャケットを眺めるために入手するアルバムはLPじゃないといけませんよね。

 

 しかも、このアルバム、表だけではなく、内ジャケもグリーンで統一されていて、しかも、歌詞やメンバー等々について書かれた諸々の文字は、イエスの危機の歌詞カードに印刷されていたあの手書きの文字体で書かれています!文字を眺めるだけでもめっちゃアドレナリンとドーパミンが噴出しまくりになりますよ!

 

Youtubehttps://youtu.be/9GI4gTPXRfw